| Ⅳ章 低線量放射線の健康影響の疫学的調査 Ⅳ‐９ ラドンの治療への利用 Ⅳ‐９・２ フリーエンタプライズ鉱山におけるラドン浴の治癒例 23) 米国モンタナ州Boulder のウラン鉱山の地下８５フィートの採掘抗のラドン浴室は、ラドン濃度は６３，０００Ｂｑ／ｍ３で、１９５１‐１９７４年問に多数の関節炎患者の治癒に貢献した。治療は、１時間のラドン浴を１日１回、合計１２－３２回行った。 これは親会社の非営利的サービス事業（所長Ｗ．Ｖ．Ｌｅｗｉｓ）で、医師がいなかったので、医学的記録はない。１万人以上のラドン浴をうけた患者の記録から、Ｌｅｗｉｓの署書２３）にある治癒例を少し紹介する。 ①ケース＃５： ３年来関節炎で身体届折不能、歩行不自由の男性；１回のラドン浴で、その晩には病状が改善し、翌日は、靴と服を自分で脱ぐ。翌週の２回目のラドン浴で歩行が自由になり、身体屈折もほぼ正常にもどった。 ②ケース＃５８： ６年来の慢性関節炎で、杖なしには歩行不能。痛み止めに毎日アスピリン１００錠服用する婦人；１回のラドン浴後４時間、会話すると顎が壊れる感じ、その晩はひどく疲労、翌日から痛みが増して、関節は動かしやすくなる。その後約１ケ月問に３回ラドン浴をした。１年後、美容師として正常に働くまでになった。 ③ケース＃７０４： １０年前に脳血栓半身不随発病以来、リウマチ性関節炎が手、膝、足首に起こり、痛みに苦しむ老年男性：ｌ回のラドン浴で治癒効果を感じ、合計８回のラドン浴で運動が楽になり、身体の硬直した器官が柔軟に動くようになった。 ④ケース＃４５８０： ２年来、慢性関節炎が脊椎、首、肩で悪化しつつあった患者：６回のラドン浴で、病状がゆっくり改善し、１ケ月後１５００マイルもドライプできるまでになった。コルチゾンが奇跡の薬といわれているが、副作用が強くて有効には効かなかった。 ⑤ケース＃８０７２： リウマチ発熱による急性リウマチ関節炎が悪化中の少女； ラドン浴７回で、半分回復（車椅子不要、杖で歩行）。さらに４回のラドン浴で、杖なしで足の裏で歩行。関節肥大もなおり、痛みも消えた。 ⑥ケース＃８０４４：リウマチ性関節炎の男性；１０日間のラドン浴で痛み完治、手その他の腫れがなおり、数年来初めて熟睡できる。過去２ケ月間に＄1400を病院に無駄に支払った。ここでは、わずか＄１８の滞在費でこんな恩恵を受けた。 ⑦リウマチの老大： 食事も立って食べること不能、びっこで歩行；数回のラドン浴で丘を駆け巡るほど治った。現在、フリーエンタプライズはＷ．Ｖ．Ｌｅｗｉｓの孫娘Ｐ．Ｌｅｗｉｓによって再聞ざれてラドン治療が継続されている。そのパンフレットによると、モンタナ州の勧告でラドン浴の最長時間は年問３２時間に制限されている。猫や大の関節炎にもラドン浴が効くので、これらのペット用の治療室も用意されている。ペットの治療は無料で、人の治療はラドン浴ｌ時間当り５ドルである。 |