\章安全と安心

 \.3文明の衰退
 中世以降の科学技術の発展は目覚しく、特にここ100年間の発展は驚異的であった。現在文明にとって膨張こそすべてで、膨張する事なく存在しない。しかし、巨大科学技術に支えられた現在文明も膨張の限界に達し、どこまでも膨張を続ける事は出来ない、いずれは崩壊して行くかも知れない。
 左脳人間の男性は一生懸命働いてきた、科学技術の発展は人類に幸福をもたらすものと考えていた。ところが、その結果、経済性や利便は多いに満たされたが、果たして我々は満足しているであろうか。われわれは経済的な豊かさを得た代わりに心の不安を募っているのではないだろうか。わが国の歴史は勿論の事、人類の長い文明史を眺めても繁宋した社会は繁栄ゆえに次第に内部崩壊を起こし解体する。そして、新たな文明へと道を譲って行く。
 現在、わが国の社会は図\‐4に示すように右上がりの社会より、成熟社会にきて、いずれは崩壊して行くかも知れない。いや、今は図\‐5に示すように一時休息状態で、アメリカのグローバル社会に乗って更に飛躍的に発展するかも知れない。しかし、一部の反抗者によって疲弊させられ、豊かな現在文明も最後には衰退していくであろう。
 このように右上がりの進歩(成長)、成熟、崩壊の過程は科学技術の発展及ぴ経済に限らず、放射線、原子力の利用及ぴ我々個人の人生についてもいえる事である。

 \.3・1発展期
 科学技術の発展をもたらしたのは左脳を主として使う男性社会であった。そのため左脳だけで専門的にしか物事を発想出来ない男性社会が出来上がった。
 男性は仕事と業績で自分の価値を決める。国籍に関係なく、男の7−8割は人生で一番大切な事は仕事だと答える。男性は専門用語と専門の数値を便用した専門家集団を作り自分達は特別な人間として自負してきた。これは原始時代、集団を作り、狩をしてきた名残である。

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